【インタビュー】皆生温泉でマクラメ作家として活動する一条誠さんに聞く、ものづくりへの思いと地域への願い
今回は皆生温泉でマクラメ作家として活動されている一条誠さんにインタビューを行いました。皆生タクシーの一角をアトリエとして借り、独自の世界観で紐を編み上げる一条さん。地元の雑貨屋「hibou」での委託販売やネットショップ、地域のイベント出店など、多方面で活動されています。
ものづくりへのこだわりや、皆生温泉への思い、そしてこれからの目標についてじっくりとお話を伺いました。
――まず、皆生温泉で活動を始められたきっかけを教えてください。
一条さん:
はい。もともと皆生温泉の旅館「旅館三井」で働いていて、その寮に住みながら過ごしていました。仕事の合間に趣味としてルアービルダー(釣り用ルアーの制作)をしていたんです。でも、ルアーが環境に与える影響が問題視されていることを知って、自分でも調べてみました。すると、自分が作っているルアーが海の環境を汚している可能性があることに気づいて、続けるのは良くないと判断しました。
小さい頃から、絵を描いたり、工作したりすることが好きだったので、ものづくりはやめたくなかったんです。そんな時に偶然マクラメに出会いました。糸の温もりや、結び目で様々な模様が生まれる美しさに惹かれて、一気に夢中になりました。YouTubeや本を使って独学で学び、少しずつ技術を身につけていきました。
――皆生温泉での創作活動はどのようにスタートされたのですか?
一条さん:
約半年ほど前に、皆生タクシーさんの一角にある部屋をアトリエとしてお借りしました。ここでじっくりと作品づくりに取り組んでいます。地元のイベントにも積極的に参加して作品を展示・販売していますし、米子市の人気雑貨屋「hibou」さんでの委託販売、さらにネットショップも活用して、より多くの方に作品を届けられるよう工夫しています。
――マクラメのどんなところに魅力を感じていますか?
一条さん:
マクラメは、糸と結び目だけで多様な表現ができるのが面白いですね。素材の温かみが手に伝わってくるので、機械的なものづくりにはない「人のぬくもり」を感じられるのが好きです。また、無心になって編み進める時間がとても心地よくて、集中することで心が落ち着きます。そういうところも魅力のひとつです。
――皆生温泉で過ごされる時間が多いそうですが、どんなところが気に入っていますか?
一条さん:
皆生温泉は海が近くて、毎日海の景色を見ながら過ごせるのが本当にいいですね。徒歩圏内にいろいろ楽しめる場所があるので、散歩や食事もしやすいです。そうした環境が制作にも良い刺激を与えてくれて、ここで活動できるのはありがたいです。
――皆生温泉が今後どんな場所になってほしいと考えていますか?
もっと多くの観光客に訪れてほしいですね。鳥取市や境港市は宿泊客も多いですが、皆生温泉はまだまだ伸びしろがあると思います。特に外国人観光客が少ないので、もっと多くの人に訪れてもらいたいです。
――今後の活動や目標について教えてください。
一条さん:
これからはマクラメのワークショップを開催して、手軽に楽しめる体験を広めたいと考えています。ものづくりを通じて人と人をつなげたり、地域の魅力を伝えたりできるのが理想ですね。皆生温泉のまちづくりにも積極的に参加し、地域の文化や産業に貢献できれば嬉しいです。
作品を通じて、手仕事のぬくもりや楽しさを伝え、多くの人の心をつなげていきたいと思っています。
――最後に、皆さんにメッセージをお願いします。
一条さん:
皆生温泉は素敵な場所なので、もっとたくさんの人に訪れてほしいです。私のマクラメ作品も、その魅力の一部として楽しんでもらえたらうれしいですね。
――ありがとうございました。今後のご活躍を楽しみにしています!