KAIKE PRESS#20-特集:見て、考え、語り、進んでいく。
楽しまちを『妄想』し『自分事』
になる皆生温泉のまちづくり!!
たくさんの人の想いと活動で支えられている美しく、たのしい海
2021 年8 月、皆生温泉エリアの魅力を高め、宿泊客だけでなく地域住民や日帰り観光客にも愛される温泉地をめざしていくため、民間も行政も連携した組織として設立した「皆生温泉エリア経営実行委員会」。2023年11 月現在、2 年強の間で行ってきた取り組みは、多岐にわたります。日帰り駐車場の不足問題を解決していくためにはakippa さんと連携し130 台の駐車場を確保しました。未利用地を有効活用していくためには「ぐるぐるかいけ」や「水一広場」などの実験を行っています。それらの取り組みを更に持続可能にしていくための人材発掘も「エリアデザインスクール」などで行っています。「空き物件ツアー」の効果もあり、新たな出店にもつながってきました。
このように様々な取り組みが、約2 年の間に生まれてきた背景には、実行委員会設立当初から関わる皆が意識してきた姿勢があります。それは『妄想』して動いてみるという姿勢です。
その姿勢は、2023 年11 月18 日、エリア経営実行委員会で主催した『ぺちゃくちゃかいけ』の井戸端会議スタイルにもしっかり現れています。この日、井戸端会議の中心に据えられたのは、未来の楽しい皆生温泉の姿を表現した4m もの大きな『妄想模型』。それを囲んで、集まった皆が「自分はこんなお店が欲しいな!」「松林でこんなことができたら楽しいんじゃない!?」など、新しい妄想をさらに模型へ書き込んでいきます。計画ではなく妄想だからこそ、新たに参加した人も、誰でも案を出し盛り上がっていけるのです。
こうしたワークショップスタイルは、委員会設立当初から続けており、この妄想模型は様々な人の様々な案を吸収しながら育ってきました。妄想模型を実際に作って頂いている株式会社設計領域の山田幸長さんは「皆生温泉の取り組みではじめに作ったのはもっと大まかにまちを捉えた1/600 の模型でした。それで当初ワークショップをした際に〈日帰り駐車場に困っているけど、以外と有効に使えていない駐車場が多いよね…だったら…〉と現在のakippa の取り組みにつながりました。その後も模型を見た人が、自分が本当に欲しいものを妄想して、案を出してくれる。誰もが‘主観’で考えるから、突拍子もないものも出てくる。それをまた模型の中に表現していく。妄想模型は本当に楽しそうなまちになっていっています。」と、うれしそうに語ります。
実行委員会の活動は、これからもまだまだ続きます。その活動は、地域のみなさんの「自分はまちにこんなものが欲しい!!」という妄想が原動力です!! また次のワークショップの機会や、イベントの機会などには、ぜひぜひご参加いただいて『妄想』お聞かせくださいませ!!