「本は親友であり、人生の先輩でもある」 カイケノマド本棚オーナー・森脇さんにインタビュー
カイケノマドには、それぞれの想いが詰まった本棚があります。
今回お話を伺ったのは、本棚オーナーの森脇さん。
本棚を眺めると、小説や自己啓発本、お金や働き方に関する本、さらには筋トレ本まで幅広いジャンルが並びます。
なぜ森脇さんはこれほど本に惹かれるのか。そして人生の節目で、本はどのような存在だったのか。じっくりとお話を聞いてみました。
本との出会いは、物心つく前から
森脇さんが本を好きになったきっかけは、お父さんの存在でした。
「父親が読書好きで、本も漫画も部屋中にあるような家だったんです」
おもちゃで遊ぶ感覚と同じように、自然と本を手に取る環境。
「本を読みなさい」と言われたわけではなく、本が身近にあることが当たり前だったといいます。
読書習慣は大人になってから身につけるのが難しいもの。
だからこそ、幼い頃から本に触れられる環境は大きな財産だったのかもしれません。
小学生で推理小説に夢中
そんな森脇さんが小学生の頃に夢中になったのは推理小説。
江戸川乱歩、赤川次郎、アガサ・クリスティなど、大人でも難しい作品を次々と読破していきました。
高校時代には先生から「本を読みすぎだから、少し数学の勉強をしなさい」と言われるほど。
野球部で忙しい毎日を送りながらも、本だけは手放せなかったと笑います。
人生に迷った27歳、本と向き合った
学生時代の読書は趣味でした。
しかし社会人になると、本は人生の相談相手へと変わっていきます。
特に大きな転機となったのが27歳の頃。
仕事や生き方について悩み、将来が見えなくなっていた時期でした。
そのとき森脇さんが向き合ったのが本でした。
「誰かに相談するというより、筆者と相談していましたね」
印象的だったのは、その言葉です。

本を読むというより、人生経験を積んだ著者と対話していた感覚。
何十年もかけて学び、考え抜いたことが一冊に凝縮されている。
だからこそ、自分の悩みに対するヒントが必ず見つかるといいます。
「本を読んだら、その中の一つだけでも実践してみる。そうやって積み重ねていくと人生が変わっていくんです」
実際に森脇さん自身も、その頃を境に大きく変化したそうです。
「明るくなりましたね」
そう笑う表情から、本が人生に与えた影響の大きさが伝わってきました。
人生を変えた“殿堂入り”の本たち
数えきれないほどの本を読んできた森脇さんですが、その中でも手放せない本があります。
・『ライフ・シフト』
・『人生は20代で決まる』
・『苦しかったときの話をしようか』
どれも20代後半に出会った本です。
特に『人生は20代で決まる』には大きな衝撃を受けたそう。
働き方やお金との向き合い方、人生の土台となる考え方について深く考えるきっかけになりました。
また、『苦しかったときの話をしようか』は、自分自身と向き合う時間を与えてくれた一冊。
迷いの中にいた自分の背中を押してくれた存在だったと振り返ります。

本は読むたびに違う顔を見せる
森脇さんは、本に付箋を貼りながら読むそうです。
色によって意味も違います。
緑は「疑問に思ったこと」
黄色は「驚いたこと」
青は「大事だと思ったこと」
赤は「強く刺さったこと」
面白いのは、同じ本を読み返すと、以前とは違う場所に付箋が増えること。
年齢や経験、その時の悩みによって心に響く言葉は変わります。
だから本は何度読んでも新しい発見がある。
人生のステージごとに違う表情を見せてくれる存在なのです。

本は親友であり、人生の先輩
最後に、本が自分に与えてくれた影響について尋ねました。
すると少し考えたあと、こんな言葉が返ってきました。
「本はいろんな顔を持っているんです」
そして続けます。
「親友でもあり、兄弟でもあり、人生の先輩でもあり、師匠でもある」
迷ったときに答えをくれる。
新しい世界を見せてくれる。
自分を成長させてくれる。
人生の節目で支えてくれる。
森脇さんにとって本とは、ただ知識を得るためのものではありません。
人生を一緒に歩いてくれる存在なのです。
今回のインタビューを通して感じたのは、本を読むことは誰かの人生を追体験することなのかもしれない、ということ。
もし今、何かに迷っていたり、一歩踏み出せずにいたりするなら。
カイケノマドの本棚から、気になる一冊を手に取ってみてください。
その本の著者が、あなたの人生相談に乗ってくれるかもしれません。
インタビュアーあとがき
今回のインタビューで印象的だったのは、森脇さんが「筆者と相談していた」と話された言葉でした。
悩みや迷いを抱えたとき、誰かに相談する人もいれば、自分の中で答えを探し続ける人もいます。そのなかで森脇さんは、本を通して著者と対話し、自分なりの答えを見つけてきました。
私はこれまで、本を読むことはあまり得意ではありませんでした。だからこそ、本を「親友」「兄弟」「人生の先輩」「師匠」と表現する森脇さんの言葉はとても新鮮で、同時に本が持つ力の大きさを改めて感じました。
特に印象に残ったのは、人生に迷った27歳の頃、本と向き合うことで前を向けるようになったというお話です。本はただ知識を得るためのものではなく、自分の人生を支えてくれる存在にもなり得るのだと教えてもらいました。
カイケノマドの本棚には、一冊一冊にオーナーさんの人生や価値観が詰まっています。本を選ぶことは、その人の人生に少し触れることなのかもしれません。
もしカイケノマドを訪れた際は、ぜひ森脇さんの本棚を眺めてみてください。
もしかすると、その一冊が今のあなたに必要な言葉を届けてくれるかもしれません。
