[カイケを動かす人:vol17]特別な一着を届けるアトリエ「atelier free land-2nd」オーナー 楠原智美さん
看護師からアトリエオーナーへ
看護師からアトリエオーナーへ転身した楠原智美さんが営む、鳥取県米子市皆生温泉の「atelier-freeland-2nd」。扉を開けると、そこには一点ものの素敵な洋服が並び、温かな雰囲気に包まれます。
楠原さんは約15年間、看護師として働いていましたが、出産を機に趣味で始めたミシンでの洋服作りが、新たな道を拓くきっかけとなりました。「子どものために作り始めた洋服を、ママ友たちが『可愛い』と言ってもらえたり、私の子どもに作って欲しいという声もあり、販売してみようと思ったんです」と楠原さんは語ります。愛情を込めて作った作品は周囲の共感を呼び、洋服作りという新たな道に進みました。地元への想いを大切にしながら創作活動を続ける楠原さんの想いをご紹介します。
皆生温泉で生まれ育った楠原さん。現在のアトリエは、20年前まで父親が営んでいた和菓子屋を改築した場所です。「ここは私にとって特別な場所」と語ります。幼い頃から家族と過ごした思い出深い場所が、今は創作の場として生まれ変わりました。
「一着一着に心を込めて」— 創作の楽しさと挑戦
手がける洋服はすべて一点もの。地元の手芸店で生地を探すことから制作が始まります。「生地を手に取ると、自然とデザインが浮かんでくるんです。この時間が一番楽しい」と微笑みます。一枚の布がその手によって形を変え、お客様のもとへ届けられる。その過程に込められた想いは、作品そのものに表れています。
「お客様が手に取り、『素敵』と言ってくださる瞬間が本当に嬉しいんです。ネット販売も良いですが、直接お客様とお話しできる今のスタイルが私には合っています」と言います。
販売は、年間4回ほどの期間限定で行われます。約2か月の制作期間を経て、2週間程度の販売期間を設けるという集中的な運営スタイルです。販売時にはテーマを設け、自身が欲しいと思うものや、お客様の顔を思い浮かべながらデザインを練り上げます。
「限られた期間の販売にもかかわらず、待っていてくださる方がいることが本当に幸せ。直接お客様と話しながら販売することで、一つひとつの作品に込めた想いを共有できるのが嬉しい」と語ります。その真摯な思いが、訪れる人々を惹きつけています。
地元・皆生温泉への思い
生まれ育った皆生温泉で現在もアトリエを構えています。「皆生温泉がもっと盛り上がるために何かできたらいいなと思っています」と、地元への想いを語ります。洋服作りを通して、皆生温泉を訪れるきっかけを少しでも増やしたいという願いを持っています。
販売期間中には、多くのリピーターや新規のお客様が「atelier-freeland-2nd」を訪れます。「こんなデザインが欲しい」というオーダーを受けることも多く、その期待に応え、心を込めて制作しています。
楠原智美さんが営む「atelier-freeland-2nd」は、洋服を通じて温かさと幸せを届ける場所です。皆生温泉という地域と深く結びつきながら、訪れる方々に特別な一着を提供しています。看護師として多くの方を支えてきた経験が、今では洋服作りという形で生かされているのです。
皆生温泉に訪れた際は、ぜひアトリエを訪ねてみてください。一着一着に込められた楠原さんの思いに触れることで、心温まるひとときを過ごせます。
住所 | 鳥取県米子市皆生新田 *まるごう皆生店近く |
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営業時間 | 11:00~18:00 |
定休日 | 日・月曜日 *期間限定の販売店舗になります。販売期間についてはInstagramをご確認ください |
駐車場 | 店舗前にあり |
情報 |